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2022.11.13更新

お正月飾りの疑問にお答えします【破魔弓】

赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月のことを「初正月」と呼びます。

初正月のお祝いとして祖父母、親族、友人などが赤ちゃんに「破魔弓」「羽子板」を贈るという昔からの風習があります。

最近では赤ちゃんのご両親がお好みの破魔弓を購入されるケースも増えていますよ。

男の子に贈られる破魔弓も女の子に贈られる羽子板も赤ちゃんの健やかな成長を見守ってくれるお飾りで、

「いつまでも幸せで健やかに」という願いを込めて飾られます。

皆様から良くご質問いただく事についていくつかお答えしたいと思います!

<破魔矢と破魔弓は一緒に飾ってもよいのか>

初詣で神社やお寺で目にする破魔矢は「縁起物のお守り」です。

この破魔矢には、「魔を祓う」や「幸福を射止める」という意味がこめられています。

初詣の破魔矢は「その年のお守り」として、神棚や床の間などに大切に飾られます。

一年間の効力のあるお守りですから、一年中飾っておきます。

そして翌年のお正月には新たな破魔矢をいただき、前の年の破魔矢は寺社にある古いお札やお守りを返納する

「納礼所」や「古札収所」に納めます。

つぎに男の子の赤ちゃんに贈られる破魔弓についてです。

初正月に飾る破魔弓は弓と矢がセットになったものですが、初詣の破魔矢との大きな違いは、こちらは弓が主体となっており、お飾り用に作られています。

古来から神聖な威力を持つとされる弓矢を厄除けとして飾り、赤ちゃんの無病息災や今後の健やかな成長を願うのが「破魔弓飾り」の由来です。

赤ちゃんを四方から守るために破魔弓の矢は基本的に4本ですが、いろいろな意味を含んで2本、5本、6本、7本などがあります。

一方の弓の方はサイズやデザインによって一張であったり二張であったりします。

厄除けのために飾る破魔矢はシンプルな作りをしていますが、

こちらの破魔弓飾りは赤ちゃんのお守りであると同時に「お正月飾り」なので、かなり手のこんだ造形となっています。

破魔弓飾りの矢の部分では、矢棒には「矢じり」が付いており素材は木製か樹脂製で、色柄は黒塗り、溜塗り(ためぬり)、竹柄があり、

矢頭に付いた矢羽根は真白ではなく、雉(きじ)、金鶏鳥(きんけいちょう)、銀鶏鳥(ぎんけいちょう)、ガチョウやフクロウなどの羽根です。

矢羽根の下部は「毛巻き」と呼ばれ、水鳥の胸毛で包まれています。

弓の部分では、弓本体はヒノキなどの木製のものが多く、黒塗り、木目塗りがなされ、弓には籐が巻きつけられ、握り部分には皮などが貼られています。

ひとつずつ作り上げられた「矢」と「弓」は組み合わされ、正面にはいろいろな模様の組紐が結ばれますが、

この組紐は破魔弓ごとに変わり、菊結びや梅結び、総角(まきあげ)結びなど、伝統的な結び方で美しく飾られています。

通常、弓矢を支える飾り台が付き、ケースをかぶせてあるものが多く、その背板にも、彫金、和紙、金箔押し、絵柄付きなど、様々な種類の装飾があります。

このように、熟練の職人によって美しく仕上げられた破魔弓飾りは、日本の誇る伝統工芸品なのです。

破魔弓飾りは邪気を破り、お子様の成長を見守ってくれものとして、またご家族の縁起物として、飾ったままにしておいて頂いても問題はありません。

もちろん初詣の破魔矢とは意味合いが異なりますので一緒にお飾りしてもかまいません。

<破魔弓はいつまで飾るものなのか>

一般的には、破魔弓の役割やお正月の意味から、12月13日の「正月事始め」を過ぎたら飾り始め、「小正月(こしょうがつ)」である1月15日まで飾る場合が多いです。

ただ、縁起物として飾ったままにしておいて頂いても問題はありません。

お住まいの地域やご家族の伝統・慣習として「季節感のあるお飾りを出しっぱなしにするのはよくない」とされる場合もありますので、

飾り始めや仕舞いについてはお住まいの御地域やご家族の慣習を考慮して従っていただくのがよろしいかと思います。

<何歳まで飾るのか>

破魔弓は男の子が無事に成人できることを願って飾るお守りです。昔の武家の考え方からいうと、元服を迎えて成人するまでとされていました。

現在でも成人するまでお飾りするのが基本なのですが、ご家族のご事情で決められてかまいません。

さらに、男の子の成人を無事に見届けたら、破魔弓の役目は終わりといっても、

破魔弓はずっとお子様やご家族を見守ってきたのですから、いつまでもお飾りして頂いても全く問題ございません。

その他にも、色々な疑問お持ちの方は是非店頭で専属売場スタッフまでお声がけくださいね!

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