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2023.03.06更新

鎧飾りは【当世具足】&【大鎧】種類豊富に揃ってます♪

”鎧飾り”にも種類があるのはご存じですか?

鎧飾りには室町以前の【大鎧(日本式甲冑)】と室町以降の【当世具足】に大別されることが多いです。

当店では、どちらも種類豊富に取り揃えております♪

 

今回は【当世具足】

についてご紹介致します!

当世具足とは、今の世の中を意味する「当世」と、十分に備わっていることを意味する「具足」を呼称としており、

構造、意匠、素材などにおいて多種多様であり、定まった物がないという風変わりなものです。

端午の節句の鎧飾りとして店舗でも人気の高い種類となっています。

当世具足は、「籠手(こて)や佩楯(はいだて)」、「臑当(すねあて)」などの小具足(こぐそく)を専用品として、

胴と一体化して重装備化した鎧でした。

戦術が変化していく中で、鉄砲の弾に対応できる強度を持ち、かつ戦場において俊敏に動けることが必要になりました。

槍や鉄砲などの強い貫通力を誇る武器に対処するために用いられたたものが、主に鉄板などの堅固な「板物(いたもの)」。

そして「草摺(くさずり)」についても、胴に威し付ける「揺糸(ゆるぎいと)」が長くなりました。

その理由は具足の重量負担を軽減することと、腰の曲げ伸ばしを自由にするためです。

当世具足以前の甲冑に付属していた「袖(そで)」については、激しい打物戦に対応するために、廃止か縮小されました。

個性的な意匠に目がいきがちな当世具足ですが、機能面でも以前の甲冑より格段に優れていたと言えます。

その後、江戸時代中期からは戦がなくなり、武具としての意識が変化します。

防具として実用品だった当世具足は武家の儀式などにおいて威容を保つための道具となり、装飾が施されるようになっていきました。

 

胴の構成から見る当世具足の分類

丸胴

 「丸胴」は、「本小札(ほんこざね)」を用いた「本小札胴(ほんこざねどう)」や

「伊予札(いよざなね)を使った「伊予縫延革包(いよぬいのべかわづつみ)」の方式を用いるときに試みられた構成。

一見すると、この構成は胴の右側で綴じ合わせる形になるため、形式上は「胴丸(どうまる)」と変わりません。

これは札板に弾力性があることから、そのまま曲げることができたことで、分割して蝶番を入れる必要がなかったからです。

丸胴の代表例として、徳川家康が所用してしていたと言われる「花色日の丸縅胴丸具足(はないろひのまるおどしどうまるぐそく)」が挙げられます。

二枚胴

 「二枚胴」は、前胴と後胴を2枚に分け、左脇に蝶番を入れてつながれており、右脇で引き合わせる形で着用する胴です。

当世具足では貫通力の高い槍や鉄砲に対抗するため、胴の材料として主に鉄板などの硬い板状の素材が用いられており、

シンプルな二枚胴の構成は、最も一般的な形でした。具体的には「横矧胴(よこはぎどう)」や

「和製南蛮胴(わせいなんばんどう)」、「仏胴(ほとけどう)」など、多くの鉄板物の胴において見ることができる構成。

当初は札板の一段ごとに鋲留めがされていましたが、時代を経るにしたがって、一続きとなった蝶番を革ひもなどで綴じる形式が主流になったと言われています。

五枚胴

 「五枚胴」は、前後左1枚と右2枚の計5枚で構成されている胴のこと。

前面の左右と後面の左右を蝶番でつなぎ、右脇で引き合わせる形で着用します。

中世においてもこれと同じ形式の胴丸があったと言われています。「金胴丸(かなどうまる)」。

五枚胴の代表例としては徳川家康所用の「総熊毛黒糸威具足(そうくまげくろいとおどしぐそく)」が挙げられます。

一枚胴・三枚胴・四枚胴・六枚胴

 その他、最も簡易的な胴としてあげられるのが「一枚胴」。

これは足軽が着用していた背中部分が覆われていない粗製の具足です。

同様の形式では、胴の前面と両脇に当てる腹巻き形式の「三枚胴」があり、

胴をすべて覆うものでは、前後と右2枚に分割した「四枚胴」や、左右の両方で引き合わせる形式の「六枚胴」も製作されました。

 

店内にも様々な甲冑が展示されており、当世具足、着用鎧もあります。

当世具足の変遷や構成、着け方を想像しながら見ていただければ、より楽しくなると思われます。

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